10年間で女性管理職比率が上昇した会社の平均PBR上昇率を大きく上回ったのは・・・

CSR調査担当Kです。

今月27日からCSR調査(第18回です)が開始となります。
今年も幅広いご回答を期待しております。

さて、ご回答いただいたデータは『CSR企業総覧』(雇用・人材活用編)(ESG編)などに掲載しています。

ただ、この情報は各社ごとに掲載されているため、全体像を見るには不向きです。
多くの方が企業を知るのに見やすい形はランキングだと思います。
(ほかに全体像を見るには集計表も便利です)

さまざまな切り口があり、各社の『CSR企業総覧』掲載ページだけでは
見えなかった企業の強みが明らかになります。
各企業の順位で、各社の課題が明確になることも多く、私は重要な情報と考えています。

現在、いくつかランキングを準備しているのですが、
その中で『CSR企業白書』2022年版にも掲載した
「10年間で女性管理職比率が上昇した会社ランキング」も紹介したいと思い、
少し眺めていました。

その中でこの上昇した企業(一般事業会社を対象)の
PBRの変化を見てみることにしました。
年度の比較は2010年度から2020年度です。

女性管理職比率が上昇した会社を対象にすると
平均PBR上昇率は大きくプラスになっていました。
「よしよし」と思ったのですが。
何気なく他の分析データを見ると、なんと・・・

全社を対象にした上昇率は倍以上となっていました。


要するに「女性管理職比率」が上昇している会社のPBR上昇率は
全体の半分以下だったということです。


2010年度から2020年度というのは業績も回復して、
株価が大きく上昇している企業も多くあります。
女性管理職比率上昇以外の要因でPBRも大きく上昇しているようです。

さて、この手の分析は期待した通りの結果にならないことが多いです。
本来はさらに統計学を活用して細かく分析を行うのですが、
そうするとさらにうまくいかないこともよくあります。

私たちは研究者ではありませんので、多くの時間をかけることは難しいのが現状です。
とりあえず、このPBRの上昇率の分析はお蔵入り。
他の分析を検討します。

(CSR調査担当K)

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